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メソッドのこと...パリ・オペラ座やワガノワ(マリンスキーなど)の奇跡のように美しいボディを素晴らしいと思います。ワガノワのような指導法は幼いうちに選び抜かれた生徒を対象としているから可能となるもので、現状はそれぞれ身体が違いますしアプローチの仕方も違います。一人一人に向き合い良いところを引き出す。引き出せるように考えています。身体の準備ができていない生徒さんにワガノワのような指導をすることは身体に悪影響を及ぼしかねません。ワガノワは完璧な身体を持つ人に特化した特殊な指導法なのではないでしょうか。無理矢理型にはめ込んでいくような身体に負担をかけるレッスンが長い目で見た時に最適なのか疑問に感じています。だからと言ってそういったメソッドが必要ないわけではありません。私がクラシックバレエを習った先生はワガノワスタイルでした。ロシアから来られた著名な先生方(スラミフィ・メッセレル先生など)のレッスンを度々受けさせて頂きました。私にとってワガノワメソッドのバレエはとても辛いものでした。身体ができていない私にはとても辛く毎回泣きそうでした。そんな中でもスイスの先生や東京バレエ団の先生方のレッスンを受けると身体の使い方やアンシェヌマンの組み方で自分なりに動けると感じられ自分のやりたいバレエはこっちだと感じるようになりました。バレエで自分の力を発揮するためにはまずボディ、身体の構造、骨格の動き方、筋肉の力の方向、筋膜のつながりを意識し自分の体を自由自在に使いこなせるようにしていくことが大切なのではないかと実感するようになりました。そしてファランガ先生と出会い先生の美しいボディの動きに憧れ教えを受けるようになりました。dance on pointe ではファランガ先生から学んでいるシュトゥットガルトガルト・バレエのジョン・クランコのメソッドを基に(シュトゥットガルト・バレエも近年はロシアの先生も増えワガノワメソッドも用いられているそうです)安全で全ての人にバレエを様々な形で楽しんでいただけるようにレッスンをしています。バレエのレッスンを続けていく中でより上を目指したい人にはコンクールや留学、その他外部のレッスンなど出来る限りのお手伝いをさせていただきます。
バレエの身体への負担...バレエは優雅に見えますがなかなかハードです。特に上級になって回転やジャンプ、またトゥシューズは履いて踊るとなると身体への負担は大きいです。「子供のレッスンなんかお遊戯に毛が生えたようなものじゃないの?」と思われるかもしれませんが、初めの正しく立つという事が本当に大切で、習慣になっているものを置き換えるのは大変な努力を要します。正しくない立ち方が関節の捻れや歪みを引き起こし、足の変形や様々な怪我に繋がっていきます。幼い時、若い時はそれらの歪みを身体が吸収してくれて何の問題もないように感じますが、過去に受けた適切でないレッスンや元々持っていた身体の癖が修正されずにきた為に起きていると考えられる様々な弊害があります。バレエを辞めてからも扁平足、外反母趾、O脚、腰痛、などの問題を抱えてしまう事は少なくはありません。また本格的にバレエをしている方が疲労骨折の怪我を押してコンクールに出場されていたり、摂食障害になったりという場面も見てきました。
若い時は...私もその時だけ思い切り踊れれば良い、と無茶をしてきました。その頃は自分が怪我で膝の手術を受けなければならなくなる、その後も元のように動けなくなるとは思いもしませんでした。私は反張膝(過伸展してしまう膝)だったのですが、膝を押し込めて伸ばす、一番ポジションの時にわざと踵をつけないなどの指導により過伸展を助長する事になってしまいバランスや重心の位置が間違った場所で身体が覚え込んでしまいました。また足を股関節から開くターンアウトもつま先だけで捻って開いてしまっていました。足首、つま先は非常に柔らかくて乗っかって立つのを良しと指導されていました。幼い頃からその環境でレッスンを受けていたので気がつく事はなく、気づいたのは18歳頃でした。それから別の先生に改めてクラシックバレエを習い自分の身体が覚え込んでしまった間違った使い方、バランスを訂正していく日々が始まりました。テクニック的には東京新聞全国舞踊コンクールなどで入選できるようになりました。踊れるようになってからも私の幼い頃のレッスンによる変形してしまった足や発達しすぎた筋肉はなかなか思うように動いてはくれません。長い長い時間をかけて今も尚少しずつですが自分の身体が変わっていってるのを感じます。ですが2017年に21歳頃からずっと調子の悪かった左膝を円盤状半月板損傷で手術することになってしまいました。自分の経験から生徒さんには私のように苦労することなく怪我で苦しむことなく夢を持ってバレエを楽しでもらえるようにと思っています。
トゥシューズのこと...小さな生徒さんが憧れるトゥシューズですが小学6年生をめどにレッスンを始めています。トゥシューズのレッスンはそれまでの立ち方、姿勢、重心のかかり方、足裏の強化、身体の繋がりなどがある程度できていることが求められます。この頃はレッスン時間が充分取れない生徒さんも多いですし、身体が成長して骨格がしっかりしてくると体重も重くなるのでよりきちんとしたレッスンの上にトゥシューズのレッスンをゆっくり始めていきます。